「沖縄スタイル」展覧会はじまりました、その1。
沖縄スタイルというタイトルの企画展が二日前からスタートしました。
シーサーは、火伏(ひぶせ)と魔除けを、琉球王朝時代に風水の観点から設置したことが始まりだそうです。
(沖縄最古といわれる、富盛のシーサー。沖縄戦の銃痕が無数に残っている)
見逃してならないのが、沖縄と言うところは近代において日本と中国に対して薩摩への恭順と中国への冊封(さくほう)という朝貢バランス外交を展開し海洋貿易国家として繁栄した歴史を持つれっきとした国家であったことです。
中国にたいする外交は、彼の地に中国の文化に精通した人材を生みました。
帰化人も多く、久米三十六姓など明の成立時に追われた漢人の集団などがこの国へ文化的にも多くの影響を与えました。
シーサーとは、そんな大陸文化「風水」の影響を色濃く反映させた物なのです。
風水の思想は、シーサーの胎内に宇宙を造りだすのです。
朝鮮半島経由で渡ってきた日本の神社にある狛犬は、阿吽(あうん)という口の開け閉めにて「魔」をかみ砕きます。
シーサーは、それに対して「魔」を吞みこみ、胎内宇宙で浄化するという発想であるところが違いと言えるのではないでしょうか?
なんか優しい感じがしていいですね。
諸見里親子のシーサーは、そんな意味で厳しい顔の奥にどこか優しさがあるのが私は好きです。
沖縄の風土がそうさせるのでしょうか?
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